古いインディアン部落を背景に、異様な境遇をもったふたりの人物を登場させて、怪奇な殺人物語が展開される。エラリーの長い犯罪捜査の経験の中で、官憲の手をかりず、独力快刀乱麻を断った最初の事件。刑事も、指紋係も、検屍官も登場しない。エラリーの“国名連作”の中で珍重すべき一編である。意外なあと味の良さも定評のある作品。